
(09/16)
昨年5月には2004年以来5年ぶりの復帰作"Relapse"を発表し、今年の6月にはその続編と位置付けられる新作"Recovery"をリリース、両作品とも200万枚近いセールスを記録するなど完全復帰を果たしたエミネム(Eminem)が、薬物に依存していた空白の5年間について、米誌NY Postのインタビューに答えている。
エミネムは「24、5歳の頃から薬物を使用しはじめた」と明かし、「ヴァイコディンなど、コデイン成分を含んだものを好んだ」と具体的に説明している。ヴァイコディンとは、米国では普通に処方される鎮痛咳止め剤だが、アヘン(ケシ)に含まれているコデインという成分が使用されており、モルヒネと同等の効果が認められている。エミネムは「精神を落ち着かせるのに役立った」と語り、2004年にリリースした5枚目のアルバムで400万枚以上売り上げ、グラミー賞にもノミネートされた作品"Encore"や、前作"Relapse"はそういった薬物の影響下で制作されたことも明らかにした。
しかし、薬物の影響で怠惰になったことや、2006年4月に銃撃され死亡したエミネムの旧友、D12のメンバーのプルーフ(Proof/本名Deshaun Hotlon)が薬物を止めるよう忠告していたが聞く耳を持たなかったことなどに後悔の念も露にしている。また、前作"Relapse"では「呂律が回ってない部分がある」、「メッセージが伝わりきっていないように感じる」など反省点を明かす一方、新作"Recovery"では自分に正直になれていると、新作の出来には満足している様子を示している。
また薬物依存を克服したきっかけについて、「ある時、自分がシラフのときには何も出来ないことに気づいたんだ。何をどうすればいいのか、さっぱり分からなかったんだ」と、自身に問題があることを自覚し始めたことだったと明かし、「自分は自分のことをスーパーマンだなんて思ってはいないけど、もしファンの子供たちがオレのことをそう思って観てたとしたら、オレは彼らをがっかりさせてるだけなんじゃないのか?って思ったんだ。自分はすごい弱い人間に思えたけど、弱い姿を見せちゃダメだって気付いんたんだ」と語り、この数年間で多くのことを学んだと振り返っている。
エミネムは、「今は完全に音楽の世界に戻ってきた感じがするし、本当にやりたいことは音楽なんだと本気でまた思えるようになっている」と完全復活をアピール。今月12日に行われたMTV Video Music Awardsでは“Not Afraid”がヒップホップ部門とベスト・メイル(男性アーティスト)部門を受賞するなど、幸先の良い再スタートを切っている。(g)
ニュース提供:bmr.jp
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