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ワイクリフ、大統領選出馬経験を元にしたEP盤を12月に発表
(11/03)
居住年数不足などで有資格者とみなされず、11月28日に予定されている故郷ハイチの大統領選出馬を断念したミュージシャンのワイクリフ・ジョン(Wyclef Jean)が、この経験を6曲入りミニアルバム"If I Were President: My Haitian Experience"へと昇華させ、12月7日にColumbia Recordsからデジタルリリースすることを発表した。

すでに同作からの先行シングル先行シングルとして、ピンク・フロイド(Pink Floyd)の閉鎖的な学校教育への反発を歌った"Another Brick In The Wall"とフェラ・クティ(Fela Kuti)が"Zombie"にインスパイアされて作ったという"Election Time"、それに“Death Threats”がネット公開されている。またハイチ出身のスティーヴ・ハルーン(Steve Halloun)を監督に迎え、ハイチ住民を技術スタッフやエキストラなどとして雇用したミュージックビデオも制作されており、ワイクリフは「ハイチの全てをお見せする。今でも島の美しさは変わらないが、その美しさと厳しい現実がどのように変化していくかを表現したい。ハイチは変わるはずだ」とコメント。

また今年1月の大地震まで疎遠になっていた実兄セデック(Sedeck)との共同プロデュースというこのミニアルバムについては「ある場所を離れ、別の場所に順応しようと努力した移民の人生をテーマにしたもの。だが悲嘆に暮れたものではない。人生には愛と憎しみ、戦争と平和が共存する。音楽を媒体にしてその両面を浮き彫りにしている。俺のポップな曲が好きなファンも楽しめるはずだ。俺にとっての良いアルバムとは現実を反映しているということ。ボブ・マーリー(Bob Marley)やボブ・ディラン(Bob Dylan)、フェラ・クティみたいにね。音楽はリアルで文化と共にあるべきだ。このアルバムを通じてハイチの文化を世界に発信する」などと語るなど、ミニアルバムとはいえその想いはタップリと込められているようだ。

同時に、来年には音楽、アート、カーニバルなどハイチ文化を盛り込んだThe Haitian Experienceというワールドツアーも企画されており、「今度の総選挙は我が故郷ハイチが生まれ変わる日でもある。ハイチの若者達は選挙に行くべきだ。若者達は、独裁政権の長い歴史を変える権利を持っている。真の武器は投票券だ。よく考えてそれを行使してくれ」と政治的メッセージも忘れていない。(t)
(photo by mark yuen, under the Creative Commons Attribution ShareAlike 2.0 Generic License.)

ニュース提供:bmr.jp

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