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所属レーベルAtlantic Recordsとの確執による紆余曲折を経て、いよいよ3月にリリースされるルーペ・フィアスコ(Lupe Fiasco)新作のアートワークが公開された。
日本好きといった嗜好やオタク気質を自身のスタイルとして昇華しているラッパー、ルーペ・フィアスコのサードアルバム“Lasers”は、全米では3月8日、日本盤は3月23日に発売予定。今回公開されたジャケット・アートワークは、蛍光管で描かれたタイトルの上にルーペの名前が載るのみという非常にシンプルなものだが、蛍光管の綴りはLOSERS(敗者)で、その‘O’の上に赤いペイントで‘A’の文字が描かれてLASERSとなる。リリックの巧みさに定評のあるルーペならではのメッセージ性を感じさせるアートワークだ。
2010年の始めに完成が報じられるも一向に発売される気配がなく、ファンが嘆願書まで作りリリースに漕ぎ着けた“Lasers”について、「待ってくれているファンのためのアルバム」と言うルーペは、この新作の内容について、「俺らしい、物議を醸すような曲があるのはもちろんだが、これまでの壁を破ってクラブ・ヒットを狙った曲も収録している。これまで多くのファンが、‘ルーペ・フィアスコはちゃんと評価されていない。彼が受けるべき商業的なリスペクトがなされてない’なんて言ってたからね。俺は商業音楽のアーティストだから、みんなが買ってくれるような、ラジオでかかるようなコマーシャルな音楽だってやる」などとコメントしており、音楽面でもレーベル側と折り合いをつけた模様。とは言っても、商業的な成功について、「あまり深くは気にしていない」というルーペ、2月1日リリース予定の先行シングル“Words I Never Said”は政治的メッセージが含まれた内容で、NYのタイムズスクエア周辺の看板広告に、「あの時言うべきだった言葉は今も脳裏にはっきり浮かんでいる。だが、言うことのなかったあの言葉をもう取り戻すことはできない」といったリリックが次々に映し出される予告編プロモーション映像も公開されている。
関連して、2007年にカニエ・ウェスト(Kanye West)、ファレル・ウィリアムス(Pharrell Williams)と3人でスーパーユニット、CRS(Child Rebel Soldiers)を結成していたルーペだが、カニエとジェイ・Z(Jay-Z)のコラボ作“Watch The Throne”には複雑な思いを抱えているようだ。「カニエとジェイ・Zのアルバムは‘おいおい’って感じかな」と、言葉を濁しつつもCRSの制作が進まない現状に不満がある模様。「一緒にスタジオ入りして制作する時間があっても、常にそれぞれ別のプロジェクトを抱えているから。ファレルは映画のサントラをやっているし、カニエも別のプロジェクトに動いている」とのことで、現状は「アルバムにするには曲が足りない」という進捗状況のようだ。(t)
ニュース提供:bmr.jp
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