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グラミー批判に大物たちが意見表明、「投票システムがクレイジー」?
(02/24)
レコード業界で活躍してきたビジネスマン、スティーヴ・スタウト(Steve Stoute)が、アメリカ最大の音楽賞グラミー賞の選考や運営体制を批判したのを受けて、マライア・キャリー(Mariah Carey)作品などで大ヒットを生んできたプロデューサー/ラッパーのジャーメイン・デュプリ(Jermaine Dupri)は「投票システムがクレイジーなんだ」と、別の立場からの意見を表明した。

これは彼がネットに公開しているビデオ・ブログで22日にアップされたもの。スティーヴ・スタウトが新聞の1ページを使って大々的に公開した「グラミー賞は現代のポップ・カルチャーから乖離している」という批判について、同意する点も多いが、問題にすべきはその投票システムが理解されていないことであると語っている。

グラミー賞は、レコード業界の関係者(過去の音楽作品への貢献が条件)によるノミネート選考を経て最終選考を行う2段階制で受賞作が決定されていくが、その際の判断基準はあくまで「作品のクオリティのみ」で、セールスなどは一切考慮しないよう求められるという。デュプリは自身がグラミー賞選考委員会のアトランタ支部会長を務めた経験などを語り、投票権を持つ選考委員の構成が問題で、参加できるはずの若い世代があまり関わっていないことが問題だとコメント。

またヒップホップ・レーベルとして一時代を築いたTommy Boyのトム・シルヴァーマン(Tom Silverman)も選考委員の構成比を指摘。「投票の仕組み上、各ジャンルごとに投票者のブロックが生まれる。カントリー部門のブロックは最大派閥で、アーバン系ブロックの規模が最小になる」とカントリーが優勢になる現状を説明。また、専門外のジャンルにも投票するため、「名前の知られたアーティストは受賞しやすく、新進アーティストが受賞しにくいのはもともとだ」と述べ、その好例として、ノーティ・バイ・ネイチャー(Naughty By Nature)はブレイクとなった2ndアルバムではなく、十分に知名度があった4作目で授賞したことを挙げている。

一方、口火を切ったスティーヴ・スタウト自身はゴシップ・メディアThe Hollywood Reportの取材に応え、受賞結果そのものよりも、視聴率を稼ぐためにより人気のあるアーティストをライブには呼ぶことを不公正だと感じていること、その出演ギャランティもアカデミーではなくマネージメントやレーベル側が負担することが多いことなど、様々な問題点を改めて指摘している。
(photo by Timothy M. Moore)

ニュース提供:bmr.jp

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