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有力ヒップホップレーベルがあの手この手で獲得に乗り出していた、ロサンゼルスに拠点を置く総勢11人から成るアーティスト集団のオッド・フューチャーことOFWGKTA(Odd Future Wolf Gang Killing Them All, オッド・フューチャー・ウルフ・ギャング・キリン・ゼム・オール)。彼らが、かねてから主張していた独立独歩の姿勢を貫くかたちで、自らのレーベルを設立、配給をメジャー・レーベルSony Music Entertainment傘下のRED Distributionが担うというかなり優位な契約内容で落ち着いたようだ。
これは、オッド・フューチャー軍団のマネージャー、クリス・クランシー(Chris Clancy)が今月26日にヒップホップサイトRap Radar宛に送った文書によって明らかになったもの。それによると、「自分たちのマスター音源の権利を保持し、‘自分たちの会社の契約アーティストになる’という、我々が常々打ち出してきた姿勢に基づいた配給契約になる。メンバーは、音楽、アート、リリース計画などあらゆる面に置いて100%のクリエイティブコントロールを有し、第三者の介入は認めない。自由と所有権を持てるということが最優先事項だった。RED/Sonyともにアーティストにとってそれらがいかに重要かを理解した上で誠実に認めてくれたことで、愉快かつ、ひと味ちがった契約となった」とのこと。
すでに5月10日にはタイラー・ザ・クリエイターのセカンド作“Goblin”が英国のXL Recordingsから、メンバーのホッジー・ビーツ(Hodgy Beats)とレフト・ブレイン(Left Brain)によるユニット、メローハイプ(MellowHype)名義のリマスター版“BlackenedWhite”が夏にFat Possum Recordsからリリースされることが決定しているが、今後はメンバー各自の作品も新設される自主レーベルからのリリースへとシフトしていく模様。ただし、シンガーのフランク・オーシャン(Frank Ocean)についてクランシーは、「フランクはDef Jamと契約する。彼は間違いなくオッド・フューチャーの一員だが、Def Jamは以前から我々の考えを非常によく理解してくれていて、一緒に仕事できることになってる」と述べており、個々の選択の自由も尊重されているようだ。
なおリーダー格のタイラー・ザ・クリエイター(Tyler, the Creator)、は「Odd Future Recordsになるかな? 多分」、「俺たちはどこかのレーベル所属アーティストにはならない。メンバーも生み出す音楽も全部自前だ」「俺たちは決してウータン・クラン(Wu-Tang Clan)の再来ではない。オッド・フューチャーはオッド・フューチャーだ。耳障りな発言は止めろ」とTwitterでつぶやくなど、あくまでもオリジナリティにこだわっている様子。(t)
ニュース提供:bmr.jp
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