
(09/30)
ブラック・スター(Black Star)としての新作制作の報でファンを大いに喜ばせたモス・デフ(Mos Def)が、国際的な注目を集め、数度の死刑判決撤回を求める動きがありながらも先日死刑が執行されたトロイ・デイヴィス(Troy Davis)の件について、ある提言をした。
タリブ・クウェリ(Talib Kweli)とのユニット、ブラック・スターとしてツアー中のモス・デフは、マイアミ公演のMCで、音楽/ビデオ賞のBET Hip Hop Awardsに注文をつけた。米人気ケーブル局で黒人系の視聴者に向けで知られるBETによって毎年開催されているこの賞、今年の開催が今週末に迫っているが、その式典の中で、冤罪との疑いが色濃かったトロイ・デイヴィスに対してのトリビュートを行うべきだと主張した。「俺は真剣に、強く提案したい。人間性と、神の宇宙船である地球上のすべての人類の権利からだ。ジョージア州アトランタ(※編注: アメリカの中でもアフリカ系が多い大都市で、事件が起こったジョージア州の州都)で式典をやるなら、全世界の目前で野蛮にも殺されたトロイ・デイヴィスという若い男性のために、ショウの一部を捧げるべきだ」と語った上で、「式の最初でも最後でも、中間でもいい……彼の母親を登場してもらい、応援の姿勢を見せ、励ましの言葉をかけるんだ。BETだけじゃない、みんなにとって、今は黙っている時じゃない!」と呼びかけた。
トロイ・デイヴィスは1989年に起こった警察官殺害事件で有罪判決を受け、今年9月21日に死刑が執行された人物。物的証拠がなく、目撃証言も次々にすべてが翻るという状況からアフリカ系であることが不利に働いた冤罪と見られるようになり、世界中から再審や助命嘆願が行われる中、9月21日に処刑され、アメリカの裁判制度について大きな疑問符をつけたばかり。
(photo by Bouzardphoto)
ニュース提供:bmr.jp
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