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米ニューヨーク、ウォール街そばのズコッティ・パークを拠点に、経済格差縮小や若者の失業問題への対策などを要求し、全米のみならず世界へと広がりをみせていた「ウォール街を占拠せよ」(Occupy Wall Street)デモ。タリブ・クウェリ(Talib Kweli)やルーペ・フィアスコ(Lupe Fiasco)といったラッパーたちがいち早く支援を表明する中、大御所セレブ・ラッパー、ジェイ・Z(Jay-Z)が運営するアパレルブランドRocawearから発表されたTシャツが波紋を呼んだ。
問題のTシャツは、黒地に白文字で“Occupy Wall Street”と記され、その上から赤で‘Wall’の‘W’を消し、Streetに‘s’を加えて“Occupy All Streets(全ストリートを占拠しろ)”とプリントしたもの。RocawearがこのTシャツをお披露目した11日には、Def Jam創業者でデモへの支援者でもあるラッセル・シモンズ(Russell Simmons)が「ジェイ・ZのTシャツ、気に入ったよ。今日、自分の分を入手した。嬉しいね」とのツイートとともにジェイ・Zが問題となるTシャツを着用している2ショット写真を紹介。ところが1枚22ドル(約1,700円)で販売予定のこのTシャツについて、Rocawearの広報担当者は「‘Occupy All Streets’Tシャツは、‘Occupy Wall Street’運動にインスパイアされて、支持するために制作されたもので、芸術、政治、社会いずれの分野においても建設的な表現を応援するというもの」だが、運動そのものに対して「金銭的支援を約束するものではない」とコメント。これが報道されるや運動参加者や支持者の反感と非難を呼ぶこととなり、一時Rocawearの公式サイトから“Occupy All Streets”Tシャツは取り下げられた。
しかしラッセル・シモンズやその政治的アドバイザーがそれぞれに「報道と異なりRocawearは寄付するつもりはないとは言明していない」とさらに反論。カニエ・ウェスト(Kanye West)がズコッティ・パークを訪れた際の報道なども例に上げて、メディアがアーティストの揚げ足取りをしていると批判。さらにRocawearオフィシャル・サイトで再び12月16日発売予定として予約も開始、商品についてのコメント欄には賛否両論が巻き起こっている。(t)
(photo by Global Grind)
ニュース提供:bmr.jp
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