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シル・ジョンソン、著作権問題でジェイ&カニエに強硬姿勢を崩さず
(12/22)
伝説的ブルース/ソウル・ミュージシャン、シル・ジョンソン(Syl Johnson)の楽曲の一部が、ジェイ・Z&カニエ・ウェスト(Jay-Z & Kanye West)の“The Joy”という曲で無断使用されたとして訴訟問題となっているが、被告、原告の双方とも裁判書類では真っ向勝負の姿勢を打ち出している。

カニエ・ウェスト(Kanye West)の無料ダウンロード音源企画「G.O.O.D. Fridays」で世に出され、今夏リリースされたジェイ・Z&カニエ・ウェストの話題作“Watch the Throne”豪華盤に正式収録された“The Joy”は、故カーティス・メイフィールド(Curtis Mayfield)の“The Makings Of You”と共に、シル・ジョンソンの“Different Strokes”でのシャウトなどの声がサンプリングされているが、シル・ジョンソンは使用許可を出しておらず、これは無断使用だとして起訴。

これに対し、ジェイ・Z&カニエ側は、「無断使用されたと主張されている部分は‘作曲されたもの’ではない」「仮に‘作曲されたもの’と見なすとしても、著作権保護されるようなものではないし、いずれにせよ使用されている部分は些細である(から無断使用にはあたらない)」と主張している。

このシル・ジョンソンの“Different Strokes”は多数のヒップホップ・アーティストがサンプリングした「定番サンプル」で、無断使用された作品についてシルは次々に訴訟を起こしている。またシル・ジョンソンは、カニエとはR&Bシンガーの娘シリーナがカニエ作品に参加していたことから知り合いであるのに、カニエが事前に許可を取りにこなかったと話し、「彼は私に会って謝りたいと言っていたらしいが、それは私が訴えたからだ。私が彼を訴えたのは、それが正当なことだからだ。私はミュージシャンなのだから」と述べている。

なお、問題の“The Joy”を収録したジェイ・Z&カニエ“Watch the Throne”は来年発表の第54回グラミー賞で2部門のノミネートを受けているが、シルは自身の作品が最優秀ライナーノーツ部門でノミネートを受けているのと加え、「私は“Watch the Throne”とあわせて3部門ノミネートされるべきだ」などと発言している。

ニュース提供:bmr.jp

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