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「ジャズ」の枠を拡大!? ロバート・グラスパー新作がヒット中
(03/16)
ジャズ・シーンの若い世代を代表するピアニストのひとりで、数多くのヒップホップ・アーティストとのコラボレーションでも活躍してきたロバート・グラスパーによるR&Bやヒップホップにも接近する実験的なカルテット、ロバート・グラスパー・エクスペリメント(Robert Glasper Experiment)名義による最新作“Black Radio”が注目を集めている。

多くの傑作、伝説的アーティストが既に存在するジャズの世界では、新しい世代の作品が注目されることがあまりにも少ないと語るロバート・グラスパーは、今回のアルバム“Black Radio”に、モス・デフ(Mos Def / Yasiin Bey)やルーペ・フィアスコ(Lupe Fiasco)、エリカ・バドゥ(Erykah Badu)にレデシー(Ledisi)など人気のラッパーやシンガーら多数のゲストをフィーチャー。bmr.jpでのインタビューでも「(古典を聴くばかりで)ジャズ・ファンには“今”が存在しない。本当はもっと盛り上がるはずなのに、そうなっていない。だからとにかく聴いてもらうために、できることをやってみた」と“今”のジャズ・ミュージシャンに注目してほしいとコメントした。

その甲斐あってか、同作は米Billboardのジャズ・アルバムチャートでの初登場1位はもちろん、総合のアルバム・チャートで15位、R&B/ヒップホップ・チャートで4位、デジタル・チャートで4位、米iTunes総合チャートでも最高3位という好調ぶり。また日本でもアナログ・レコード店やAmazonなどで品薄になるなど、ポップス的なノラ・ジョーンズ(Norah Jones)などを除く「ジャズ作品」としては異例の勢いを見せており、「とにかく可能な限り多くの人に聴いてほしい。“嫌いだ”って言われたっていい。ジャズ・ミュージシャンのアルバムはだいたい、嫌われるチャンスすらないものだから」というグラスパーの意図どおり、従来のジャズの枠を超えて聴かれているようだ。

またグラスパー自身多数のライブを精力的にこなしており、リリース直後の2月29日には米人気TV番組「David Letterman Show」に盟友ビラル(Bilal)、ルーペらと出演。同日夜にはニューヨークのHighline Ballroomで、モス・デフ、ルーペ、レデシー、ビラルにクエストラブ(?uestlove)という豪華ゲストが集まってのリリース・パーティを敢行した。その後も全米各地でのライブ・ツアーを続けており、3月15日には音楽フェスティバル SXSW(サウス・バイ・サウスウェスト)に、19日にはこちらも定番のTV番組「The Tonight Show with Jay Leno」にレデシーと共に出演予定。また22日のロサンジェルス公演ではクァンティック&アリス・ラッセル(Quantic & Alice Russell with Combo Barbaro)らと共演予定だが、こちらは好評により追加公演も決定するなど、勢いを感じさせるニュースが続いている。

ニュース提供:bmr.jp

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