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モス・デフ、デッド・プレズらが黒人少年射殺事件へのトリビュート曲をレコーディング
(04/06)
2月26日、米フロリダ州サンフォードでトレイヴォン・マーティン(Trayvon Martin)という17歳のアフリカ系少年が自警団を名乗る28歳のヒスパニック系男性に一方的に射殺された事件についての抗議の声が拡大するなか、モス・デフことヤシーン・ベイ(Yasiin Bey, Mos Def)、デッド・プレズ(Dead Prez)、マイク・フロー(Mike Flo)という3組のラッパーたちがトリビュート曲“Made You Die”をレコーディング。その制作風景などをまとめた動画を公開した。

トレイヴォン・マーティンは2月26日の雨の降っていた夕方に、住宅地をフードをかぶって歩いていたところ、自警団をきどっていたペルー系とのミックスとなる白人男性ジョージ・ジマーマン(George Zimmerman)が「不審者がいる」と通報。ジマーマンは警察の注意を聞かずに追跡し、銃でトレイヴォン・マーティンの胸を撃って殺した。警察は殺害の容疑でジマーマンを一時拘束するも、自己防衛を主張するジマーマンはすぐに釈放されており、また被害者の薬物検査などはしながら、加害者であるジマーマンの犯歴照会やドラッグテストなどが一切行われずに釈放された経緯もあって、黒人に対する人種差別問題として注目を集め、ニューヨーク、ロサンジェルスなどではトレイヴォン同様にフードをかぶった人々が大規模な抗議デモを行うなど、大きな反響を呼んでいる。

この事件については、これまでにディディ(Diddy)、ジェイミー・フォックス(Jamie Foxx)、ネリー(Nelly)、コモン(Common)、フランク・オーシャン(Frank Ocean)など多数のアーティストが抗議の意思を示している。そうした中、いずれも社会的なメッセージを発信し続けていることで知られるヤシーン・ベイ、デッド・プレズらがナズ(Nas)の人気曲“Made You Look”をバックにラップするという形でトリビュート曲を制作。その制作風景映像の中でヤシーンは「これはサバイバルだ。もし(社会システムを)正すことができなければ、奴隷制に賛同するも同然」とコメント。この“Made You Die”は近日中に公開されるとのこと。

またチャカ・カーン(Chaka Khan)は、2007年のアルバムに収録していた“Super Life”を新たにエリック・ベネイ(Eric Benet)、ケリー・プライス(Kelly Price)らを招いて再レコーディングし、トリビュートビデオを発表。ガーナ出身ラッパーのブリッツ・ジ・アンバサダー(Blitz the Ambasador)は、1955年に14才の少年エメット・ティル(Emmett Till)が白人男性に虐殺された事件を引用し、50年以上経っても同じような悲劇が繰り返されていることを皮肉った“Emett (S)Till”を発表するなど、アフリカ系アーティストからのトリビュートが続々と続いている。

ニュース提供:bmr.jp

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