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米ワシントンDC生まれの独自のファンク・ミュージック、「ゴーゴー」(Go-Go)の生みの親として「ゴーゴーのゴッドファーザー」と称された伝説的なミュージシャン、チャック・ブラウン(Chuck Brown)が米時間で5月16日水曜日、亡くなったことが発表された。75歳だった。
チャック・ブラウンは先月からボルティモアのジョンズ・ホプキンス大学病院に入院していたが、5月16日に亡くなった。娘でシンガーのKK・ブラウン(K.K. Brown)と病院側の広報がこれを認めている。チャック・ブラウンは4月18日から同病院に入院、治療にあたっていたが、敗血症による多臓器不全を起こし、帰らぬ人となった。ちょうど先週には、KK・ブラウンが地元ワシントンのWashington Post紙にたいしてチャック・ブラウンが入院していることを認め、「彼は肺炎なの。まだ病院にいる。回復していってるから、彼のために祈り続けてほしい」と病状を明かしたところだった。
チャック・ブラウンは、チャック・ブラウン&ザ・ソウルサーチャーズ(Chuck Brown & The Soul Searchers)名義などで60年代から活動、いまなお人気を維持し続けている伝説的なギタリスト/シンガー。“Bustin' Loose”などのヒット曲は、ヒップホップ世代からサンプリングされることも多く、同曲はネリー(Nelly)の大ヒット曲“Hot in Herre”に使用されたほか、近年もソウル・サーチャーズ“Blow Your Whistle”がイヴ(Eve)のヒット“Tambourine”で使われていた。また、精力的にライブを行うだけでなく、ここ数年も新作リリースを続けるなど現役で活動しており、2007年にはチャッキー・トンプソン(Chucky Thompson)やラヒーム・デヴォーン(Raheem DeVaughn)といった地元の若手を起用した“We're About The Business”でその存在感を知らしめ、2010年には彼の真骨頂であるライブの音源を主体とした3枚組“We Got This”を発表、こちらでもスタジオ・セッションとなるディスク1でジル・スコット(Jill Scott)やレデシー(Ledisi)らと共演しており、昨年の第53回グラミー賞のノミネートも受けた。また、昨年発表のキンドレッド・ザ・ファミリー・ソウル(Kindred The Family Soul)の最新作などにも参加していた。
この訃報には、地元ワシントンDCをはじめ周辺のメリーランド、ヴァージニアなどを含むDMV(DC Maryland Virginia)一帯に特に衝撃を与え、同地域のラジオ局がチャック・ブラウンの曲を追悼で流しはじめたほか、「チャック・ブラウンの死がDMVに与えた衝撃は、マイケル・ジャクソン(Michael Jackson)が世界に与えたほどのものだ」といったコメントも出ている。また、ラヒーム・デヴォーン、ミシェル・ンデゲオチェロ(Meshell Ndegeocello)、ファレル(Pharrell Williams)、クエストラブ(Questlove)、ワーレイ(Wale)、コモン(Common)など数々のアーティストからもその死を悼むツイートがTwiitter上で続いている。
ニュース提供:bmr.jp
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