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エリカ・バドゥ、参加曲のミュージックビデオでF・リップスに激怒
(06/08)
実験性の高いサウンドで人気の米ロック・バンド、フレーミング・リップス(The Flaming Lips)が先日、人気シンガーのエリカ・バドゥ(Erykah Badu)が参加した“The First Time Ever I Saw Your Face”のミュージックビデオを公開したが、血や裸の描写で批判が巻き起こり、また完成版の映像を観たエリカ本人も「こんな映像にするとは聞いてない」としてフレーミング・リップスのリーダー、ウェイン・コイン(Wayne Coyne)に猛抗議している。

フレーミング・リップスは、4月21日の「レコード・ストア・デイ」のために制作され、限定発売された豪華アーティスト集結の新作“The Flaming Lips and Heady Fwends”を6月22日にWarner Bros.から一般発売する。そのリード曲としてエリカ・バドゥが参加したロバータ・フラック(Roberta Flack)の名曲カバー“The First Time Ever I Saw Your Face”のミュージック・ビデオが先週、音楽メディアのPitchforkで公開された。しかし、スローモーションの映像が展開されるこのビデオ、女性の裸体が出てくるだけでなく、この女性が血液のような赤い液体を全身にまとったグロテスクな描写も。またこの映像ではロングヘアのかつらで隠してはいるもののエリカ・バドゥも同じく裸体を披露しており、乳房などが露わになっている別の黒人女性(エリカの妹)が一瞬エリカなのかと勘違いしまうようなものになっている。このビデオが公開されると、「これははたして芸術といえるのだろうか?」といった批判や抗議が巻き起こり、リーダーのウェイン・コインはすぐに「あれは未編集であり、まだ許可の取れていないもの」で、責任はすべてフレーミング・リップス側にあると謝罪、改めて公開するとした。

しかし、この映像を観たエリカ・バドゥは激怒。インターネット上でTwitlongerやFacebookなどを使い、直接ウェイン・コインに宛てて抗議文を掲載した。ここでは、最初に「次にあなたが尊敬するアーティストと仕事をする機会があったなら、まず公開前に少なくともビデオのラフくらいは送って見せるべきね」と釘を刺し、「衝撃を与えることはアートにはならない」「私の芸術性を理解していなかったようね、別にいいけど。ところであなたって本当に間抜けね」など、かなりの長文に渡って批判を展開。「あなたへの、アーティストに‘見えた’あなたへのリスペクトでやったことなのに」「アートへのつまらない言い訳」などとトゲのある文章の中で、最初に見せられたコンセプトを信じた自分が間違っていたと述べ、エリカが「水じゃない液体」に入るのを断ったことから妹が呼ばれたなど撮影の経緯を明らかにし、しかし妹とのシーンを「誰も観てないコズミックなイメージ」と共に合成する編集を見せてもらったのにも拘らずウェインが未編集版をわざと公開させたなどと非難、自分のアーティスト像が汚されたとかなり怒り心頭の様子だ。

フレーミング・リップスの新作“The Flaming Lips and Heady Fwends”は当初「レコード・ストア・デイ」のために2枚組LPとして発売。エリカ・バドゥや、今年のグラミー新人賞をさらったボン・イヴェール(Bon Iver)から、オノ・ヨーコ(Yoko Ono)、ビズ・マーキー(Biz Markie)に、さらにはケシャ(Kes$ha)、コールドプレイのクリス・マーティン(Chris Martin of Coldplay)とジャンルを超えた才能、総勢14組が参加ということで話題を呼び、Warner Bros.からCDとデジタル配信でのリリースが決定した。(s)

ニュース提供:bmr.jp

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