
(10/09)
その強烈なメッセージで瞬時に若者の支持を得、またグランジといった新たなムーブメントの先駆けとなったニルヴァーナ(Nirvana)の歴史的な名曲“Smells Like Teen Spirit”が発表されて20年以上が経つ中、大御所ラッパーのジェイ・Z(Jay-Z)が、この曲がヒップホップに及ぼした影響の大きさについて言及した。
これはネプチューンズのファレル・ウィリアムス(Pharrell)が10月16日に発売を予定している本『Pharrell: Places and Spaces I've Been』の中で語られているもの。同書は、カニエ・ウェスト(Kanye West)やスヌープ・ドッグ(Snoop Dogg)から、米VOGUE誌のカリスマ編集長 アナ・ウィンター(Anna Wintour)、アポロ計画の宇宙飛行士 バズ・オルドリン(Edwin "Buzz" Aldrin)、NIGO、村上隆といった様々な面々にファレルが話を聞くという対談集。
SPIN誌が、このファレルの本からジェイ・Zとの対談の内容を紹介。ふたりの話は次第に90年代初頭、ニルヴァーナやグランジが当時どうしてあれほどヒットしたのかという話題に及び、ファレルはジェイ・Zに「グランジ・ミュージックが流行っていたとき、どこにいてどういう気持ちだった? たとえば“Smells Like Teen Spirit”を初めて聴いたときは?」と質問。これに対しジェイ・Zはグランジの誕生前に、長髪で派手な格好をしたロック・バンドが人気を得ていたことに触れ、見た目やファッションで若者の反抗的精神を表現する傾向にあったと指摘。そしてその中で“Smells Like Teen Spirit”がヒットしたのは必然であり、「みんなが感じていたことを見事に表していただろ」とコメントした。続いてジェイ・Zは、「ヘンな感じだった。ヒップホップが大きな勢力になろうとしていたときに、グランジはそれを一時止めたんだ」と、グランジの隆盛がヒップホップの拡大を一時止めるほどの影響力を持っていたと語り、「カート・コベインがあんなメッセージを持って出てきたときは、『俺たちはちょっと(ブームが過ぎるのを)待ってなきゃいけないな』と思ったよ」と振り返っている。ふたりの対談は、その後に拡大していった90年代のヒップホップ、ノトーリアス・B.I.G.(Notorious B.I.G.)の死や、いかに素晴らしい曲を作るかといった話題にも及んでいるという。
1991年に発表された“Smells Like Teen Spirit”は、ケリス(Kelis)やロバート・グラスパー・エクスペリメント(Robert Glasper Experiment)などジャンルを超えて幅広いアーティストにカバーされている。
ニュース提供:bmr.jp
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