
(08/15)
六本木に生まれ育ち、ストリートで厚い支持を得ているラッパーの道(タオ)がファーストアルバム"Lost Indentity"を8月15日、終戦記念日に発売した。この作品はそのタイトルが示す通り、敗戦により日本人が失った誇りや精神性がテーマとなっており、昭和天皇の玉音放送がサンプリングされるなど、日本語ラップ史上でも類をみない作品に仕上がっている。
道はパリやニューヨーク、デトロイトなど世界各地のアーティストと共演するなどの経験を通しヒップホップに国境が無い事を確信すると同時に、自分が日本人である事を改めて認識させられたという。そういった背景から、道の歌詞には、日本人としての誇りに目覚めた者なら共感する言葉が散りばめられており、一方で、現在日本が抱える問題点を闇という角度から描写し、警鐘を鳴らしている。
道は「まずは日本人に伝えたい」とし、「日本人の日本人による日本人のためのHIP HOP」を標榜、自身でレーベルIlleast Recordsを立ち上げ、初めてソロアルバムをリリースすることになった。社会に対する怒りや、葛藤と絶望、哀愁がひとつの愛のかたちとしてまとめられたこの9曲は、相棒DJ KOTAのブルージーで煙たいビートとも相まって、日本である種の孤独や絶望を抱えてる人たちへの癒しとなるようなアルバムになっている。
そのハードなスタンス、歌詞、ラップ・スキルだけでなく、昭和天皇をコラージュした過激なジャケットや、歌詞カードなどに施されたアートワークなど、テーマをあしらったデザインも印象深い問題作。値段は終戦の年号である1,945円。全国のHMVやAmazonなどのオンライン・ショップで購入できる。
道"Lost Identity" Tracklisting
01 "PROUD TO BE A JAPANESE"
02 LOST IDENTITY
03 THINK ABOUT
04 WE HAVE NO HOPE
05 SKIT
06 陰日向ニ咲ク
07 六本木挽歌
08 ASH ROSES
09 4:20
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道 "Lost Identity" ダイジェスト試聴ページ(YouTube)
http://www.youtube.com/watch?v=HHgli49fP9U
ニュース提供:bmr.jp
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